メルボルンでバスキングに挑戦しました

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私は世界的に有名な絵本作家になることは、すでに多くの方が知っている情報だと思うけど…「知ってもらわなきゃ意味がない」ってことでバスキングをやってみた。

ストリートアートと音楽の街メルボルン

メルボルンはバスキングをしている方が多く、路上では歌を歌ってる方、パフォーマンスをしている方、そして絵をその場で描いていたり、売っていたり。
芸術に関しては日本とは違い発展している印象がある。
音楽に関していえばクオリティがものすごく高く、足を手めている方もかなり多い。

“ストリートアートと音楽の街”として知られており、市の公式バスキングライセンス制度(Busking Permit)を取得すれば、誰でも街角で演奏できるのがいいところ。

バスキングの種類によって価格やルールが異なるのでしっかり調べることが必要にはなるものの、年単位でライセンスの取得ができライセンスさえあれば基本どこでもパフォーマンスを行うことができる。

今回私はパフォーマンスを行うためのライセンスと、販売許可のライセンスを取得しました。
価格はそれぞれAU$30とAU$100でした。

記念すべき初の私のマーケット

ライセンスを取得してさっそく準備開始。
オーストラリアのプリント会社に
・ポスター2種 各50枚
・ハガキ 2種 各50枚
・私の名詞
をオーダーして適当にバスキングが良く行われているポイントへ。

最初に選んだのはサウスバンク(Southbank
このエリアは絵は販売している方やその場で描いてくれる方が多く、絵のほかにはジャグリングなどの大道芸をしている方もちらほら。

この日は特にバスキングをしている方はいませんでした。

シートを広げて出店!
かなり緊張していたものの始めてしまえばその緊張は意外となくなる。ただ足を止めてくれるお客さまはいない。
声かけをしてみるも流れて行ってしまう。

少し寂しい見た目だけど初めてなのであまり気にしない。

バスキングを同じく始めた方とお話をすることができ、いろいろ聞いてみると、
「販売型のバスキングは週末にやるほうがいい」とのこと。

その方はその場で絵を描く似顔絵アーティストの方。
平日の売り上げはそこまで大きくはないものの当たれば稼ぐことができる、その場で絵をかくようなサービスはサウスバンクのようにある程度スペースが確保でき開けているほうが好まれる傾向あるらしい。

そして販売をメインにする場合は人通りが多く多くの方の目に留まりやすいスワンストンストリート(Swanston St)なんかがいいかもなどのアドバイスをいただけた。

そして移動してみたスワンストンストリート(Swanston St
確かに人の数はけた違いに多い。けども流れるスピードも速い。
写真を撮ってくれる方がいたり、話しかけてくれる方はいるものの講習にはなかなかつながらない。

おそらくお昼過ぎで夕方4時前になっていたこともあり、帰宅の時間やこれから出かける方の時間帯ともろ被り。
バスキング友達のアドバイスでは
「11時から2時くらいまで」がベストタイミングでそれ以降は目に留まっても、足を止めてまでじっくり見るお客様は少し減るらしい。

なかなか難しいバスキング。
販売方法も時間帯も、うまくかみ合わない状態でやってたんだなと思うのと同時に学習した日で終わった。

失敗を軸に再度挑戦

ってことで再度挑戦。
再びやってきたスワンストンストリート。

今回はカメラマンの方にも同行してもらい、写真撮影とPV撮影も兼ねていってきた。
今回は少しだけ見た目を良くしようと値札をつけることを決意。
折り紙で工作をしてみたりもした。

これは事前に、ハウスメイトの日本人とスウェーデン人の友達にも協力してもらった折り紙たち。出来上がりはこんな感じ。

この日の成果はどうだったかというと…
一枚も売れずに終わってしまいました。悲しい。
でも正直また一つ何かを学んだ気がした。

良かった点としては、値札があると足を止めてもらえる時間が増えた。
ただ購入までには至らなかったので価格設定が若干高めにしすぎたのかもしれないと後々反省した。

一枚当たりAU$2~5くらいなら売れたのかもしれないな。
あとは私の作ったポストカードは季節の感じとかとあまりマッチしていなかったのも原因だったのかなとか色々。

お客さまからは「次の○○曜日はいるの?」「今からこの絵をかいてもらいたいんだけど…」などの質問が意外と多く
不定期でやってるし、あいにく道具を持ち合わせていなかったりでチャンスロスが多数。

一方で続けたらよくなっていくような気はした。
チップは意外といただけてオーストラリアの時給程度にはなった。
2時間ほどの滞在で切り上げたので、時給換算で言えばかなり低いものの経験としてはものすごくいい経験になったと思う。

カメラマンの撮影の腕が良く、いい写真を何枚も取ってもらったのでいくつか紹介!

インスタをフォローしていただけたり、前回よりも多くの方とお話しできたりで満足。
今回はネットで見たように「やってみたら稼げた」とはいかなかったものの、オーダーをしていただけるチャンスがあったりとやり方によってはうまくいきそうだなと思った。

この記事のまとめ

今回、メルボルンでバスキングをしてみて感じたのは、“表現すること”の本質は、上手くいくかどうかではなく、「自分の作品を世界に見せる勇気」 にあるということ。
かなり緊張はしたし、結果はどうあれこの経験はまだまだ小さい私のアーティストビジネスにはいいものになった。

一枚も売れなかった日があったものの(しかなかった)、それでも見てくれた人がいて、話しかけてくれた人がいたのは確か。
その一瞬一瞬の嬉しさは忘れないようにしようと思った。

メルボルンは、アートが生活のすぐ隣にある街。
歌っている人も、絵を描く人も、ダンスをしている人も、「誰かに見てもらいたい」という気持ちひとつで路上に立っている。
その姿があるからこそ、街全体が生き生きと輝いて見えるのだと思うし私もその一部になれたような気がした。

私のバスキングは正直“成功”ではなかったかもしれない。
でも、確実に「始まり」ではあったと思う。
売上や数字よりも、自分の足で立って作品を並べたこと。
それ自体が、私の中では大きな一歩になった。

これから先、私は絵本作家として世界へ作品を届けていきます。
メルボルンの街角で学んだ「挑戦することの美しさ」を忘れずに、
また新しいページを描いていきたい。

これを読んでくれた方にも絵を通して会えますように。

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