先日、なんと久しぶりにMyki(マイキー)のインスペクターに捕まってしまいました。
しかも今回で2回目。
1回目はオーストラリアへ来て間もない頃、Mykiの残高不足に気付かずそのまま検札され、何もできずにレポートを書かれた苦い思い出があります。
そして今回は、「あと数秒あればタッチできたのに…。」という、なんともタイミングの悪い出来事でした。
もちろん、ルールを守れていなかった私が悪いのは十分分かっています。
それでも、その後の問い合わせや住所変更の手続きが想像以上に大変で、「これぞオーストラリア…。」と思わず苦笑いしてしまうような出来事も続いたので、今回は体験談も兼ねてメルボルンのインスペクター事情についてまとめてみようと思います。
これからワーホリや留学でメルボルンへ来る方は、同じ失敗をしないためにもぜひ最後まで読んでみてください。
そもそもMykiインスペクターって何?
メルボルンでは、電車やトラム、バスなどの公共交通機関を利用するときにMyki(マイキー)というICカードを使います。
日本でいうSuicaやPASMOのような存在で、乗車するときに専用端末へタッチして利用する、とてもシンプルな仕組みです。
そして、そのMykiをきちんと利用しているかを抜き打ちで確認しているのがMykiインスペクターです。
彼らは数人から十数人ほどのグループで突然トラムや電車へ乗り込んできて、一人ひとりのMykiを専用端末で確認していきます。
普段は何週間、何か月と見かけないことも珍しくないので、「今日は大丈夫だろう。」なんて思っていると、本当に何の前触れもなく現れるので油断は禁物です。
メルボルンは無賃乗車が意外と多い
日本では改札を通らなければホームへ入れない駅がほとんどなので、無賃乗車を目にする機会はあまりありません。
一方でメルボルンはというと、シティ中心部や一部の主要駅を除けば無人駅も多く、改札そのものが存在しない駅も珍しくありません。
そのため、Mykiをタッチするかどうかは利用者の良心に委ねられている部分が大きく、「今日はタッチしなくても大丈夫じゃない?」という空気を感じることも正直あります。
実際にトラムへ乗っていると、タッチしていないように見える人を見かけることもありますし、乗客の中にはインスペクターが乗ってきそうな停留所になると急に周囲を気にし始める人も少なくありません。
日本ではなかなか見ない光景なので、初めて見たときは少し驚きました。
特にシティ内に住んでいれば、市内を走るトラムは無料。タッチすることさえ忘れてしまう方も多いはず。
メルボルンは他のシティとは違い、専用カードのMykyを携帯する必要があるため忘れると意外と厄介。
普段はほとんど見かけないからこそ、インスペクターが現れたときのインパクトはかなり大きいです。
トラムが停車した瞬間に5人、6人と一斉に乗り込んできて、そのまま各車両へ散らばって検札を始めるので、「あ、終わった…。」という空気が車内に流れることもあります。
中には慌ててMykiを取り出そうとする人や、キョロキョロと周囲を見回す人もいて、日本の電車ではまず見ることのない独特な雰囲気があります。
事件は、雨の日の朝に
その日は学校へ向かう朝で、朝からしっかり雨が降っていました。
トラムへ乗り込んだ私は、濡れたリュックや上着を整えたり、バッグの中が濡れていないか確認したりと、いつもより少しバタバタしていて、「Mykiはあとでタッチすればいいや。」くらいに考えていました。
本当に数十秒のことだったと思います。
ところが、乗車した次の停留所でトラムのドアが開くと、そこから乗り込んできたのはまさかのインスペクター集団。
「あっ、やばい。」
そう思ったときにはもう遅く、そのまま声を掛けられてしまいました。
「まだタッチしていない」それだけでアウト
インスペクターには、「Mykiはちゃんと持っていますし、今からタッチしようと思っていました。雨で濡れた荷物を整理していただけで、無賃乗車をするつもりなんて本当にありませんでした」と、そのときの状況をできるだけ丁寧に説明しました。
しかも乗り込んで2分以内ですよ、とも説明しました。
もちろん、その場しのぎの言い訳ではなく、本当にそういう状況だったので、「事情を分かってもらえれば注意だけで済むかもしれない。」という期待も少しだけありました。
ですが返ってきたのは、
「私が見たときは、Mykiを探している様子もタッチしようとしている様子もありませんでした。」
という一言だけ。
ルール上、乗車したらすぐにタッチしなければならない以上、こちらが何を説明しても結果は変わりませんでした。
そのままレポートが作成され、個人情報の確認が始まり、
「あぁ、本当に切られてしまったんだな…。」
と少しずつ現実を受け入れるしかありませんでした。
あとで調べてみると、現在の無賃乗車に対する罰金は298オーストラリアドル。
日本円にするとかなりの金額で、「数十秒の油断でこれは痛すぎる…。」と、さすがにショックでした。
ただ、正直に言うと、罰金よりも少しモヤモヤしたことがありました。
私がレポートを書かれているすぐ近くでは、年配の方や現地の人らしき乗客も声を掛けられていたのですが、その方たちは軽く注意を受けるだけで終わっているように見えたんです。
「その人たちはどうするんですか?」と聞いてみると、「あなたの対応が終わったら確認します。」と言われたので、それなら仕方ないかと思っていたのですが、私のレポートが終わるとインスペクターたちはそのまま次の停留所で下車してしまい、結局その人たちがどうなったのかは分からないままでした。
もちろん、私が見えていないところで対応していたのかもしれませんし、それぞれ事情が違った可能性もあります。
だから「差別された」とか「不公平だった」と言いたいわけではありません。
ただ、その場にいた私からすると、「なんだか自分だけが厳しく対応されたように見えてしまった」というのが正直な気持ちで、最後まで少しだけ腑に落ちない出来事でもありました。
電車でもトラムでも、チェックするのは大体見た目が白人っぽくない人が多めで、お年寄りや現地の若者っぽい人には注意で終わり。そんな話もよく聞くし実際に見るし…。
日本ももしかしたら「外国人だから厳しく」なんてこともも知らず知らずでしているのかもって思ったよ。
引っ越したばかりだった私を待っていた、次の問題
「まぁ、罰金は仕方ないか…。」
そう思っていたのですが、本当に大変だったのはここからでした。
当時の私は引っ越してまだ間もないタイミングだったこともあり、住所変更に必要な書類が手元になく、現在住んでいる住所を証明できるものを持っていませんでした。
そのことをインスペクターへ伝えると、
「あとでサイトから住所変更できるから、とりあえず前の住所を書いておいて。」
と言われたので、「それなら後から変更すればいいか。」くらいの気持ちで、その場では以前住んでいた住所を記入して手続きを終えました。
ですが、この判断が思っていた以上に厄介なことになります。
「住所変更できます」は、できませんでした(笑)
帰宅してから教えてもらったサイトへアクセスし、「住所変更」のページを開いてみると、ちゃんと変更項目は用意されていました。
「なんだ、意外と簡単じゃん。」
そう思ったのも束の間。
変更を進めようとすると、
“Penalty Notice Number(通知番号)を入力してください。”
という画面が表示されます。
でも、その通知番号は罰金通知の手紙に書かれている番号。
そして、その手紙は前の住所へ送られる予定。
つまり、
通知番号がないと住所変更できない。
でも、その通知番号を知るための手紙は、変更したい前の住所へ送られる。
……。
「いや、それじゃ住所変更できないじゃん。」
完全にループです。
何度見直しても同じ画面。
何度入力しようとしても、通知番号がないので先へ進めない。
「これ、どうすればいいの?」と、一人でパソコンの前で頭を抱えイライラ。
電話をしても、駅へ行っても解決しない
まずは指定されていた電話番号へ連絡しました。
事情を説明し、「住所変更ができないんですが…。」と相談してみたものの、返ってきた答えは、
「別の窓口へ問い合わせてください。」
そこで案内された番号へ電話。
今度は、
「PTVへ確認してください。」
と言われます。PTVへ行くと、
「それは罰金センターの担当ですね。」
罰金センターへ問い合わせると、
「こちらでは対応できません。」
また別の番号。
また別の窓口。
気付けば、電話を掛けては違う部署を紹介され、また説明を最初からやり直すということを何度も繰り返していました。
「あぁ、これがオーストラリアのたらい回しか…。」
そんなことを思いながらも、ここまで来たら引き下がるわけにもいかず。
偶然インスペクターを見つけたので直接聞いてみた
数日後、別の駅で偶然インスペクターを見かけました。
「あ、ちょうどいい。」
そう思った私は、事情を説明しながらスマホの画面も見せて、「住所変更の画面がここから進めないんです。」と聞いてみました。
ですが返ってきた答えは、
「分からない。」
それだけ。
サイトの画面を見せながら説明しても、
「私たちはそこは担当じゃないから。」
というような反応でした。
もちろん、彼らの仕事は無賃乗車を取り締まることであって、その後の事務手続きまで担当しているわけではないことは理解しています。
でも、その場で案内された方法が使えず困っている人に対して、「分からない。」だけで終わってしまうのは、正直もう少し何とかならないのかな…と思ってしまいました。
「あなたたちが書いたレポートなのに、その後は全部知りませんってこと?」
そんなツッコミを心の中で何度も繰り返していました。
これは私の仕事で、それ以外は何でやらなきゃいけないのってのはオーストラリアでよくあることに感じます。時々呆れます。
その分仕事に対する責任がほんの少しだけ日本よりなくストレスフリーなのかも。
やっとメールアドレスを教えてもらえたと思ったら…
何度目かの電話で、ようやく事情を理解してくれる担当者に当たり、対応部署のメールアドレスを教えてもらうことができました。
「やっと解決できそうだ。」
そう思って、これまでの経緯をまとめて送ろうとしたのですが、その前に届いた案内メールには、
「こちらのサイトから申請してください。」と書かれていました。
……。
最初に案内されたサイトじゃないか。
思わず一人でツッコミました(笑)。
もちろん、そのまま諦めるわけにもいかないので、
- 住所変更が進められないこと
- 電話した日時
- 紹介された窓口
- 実際に足を運んだ駅
- インスペクターへ直接相談したこと
など、これまでの経緯をできるだけ細かくまとめて返信しました。
「もうメールで住所変更してもらうしかない。」
そんな気持ちでした。
ですが、返信は来ません。
1日。
3日。
1週間。
何も音沙汰なし。
「ちゃんと届いているよね…?」
返信もない不安と毎度のことながらオーストラリアの仕事の遅さにびっくり。
約4週間後、ようやく届いたメール
それから約4週間。
忘れかけていた頃に、ようやく担当部署からメールが届きました。
この頃には、「もしかして罰金通知は前の住所へ届いてしまったんじゃないか。」と少しソワソワしていたので、とりあえず連絡が来たことには安心しました。
ただ、メールを開いてみると、私が送った事情説明や異議申し立てについての返答は一切なし。
添付されていたのは、しっかりと罰金の支払い通知書だけでした。
「事情は読んでくれたのかな…。」
「住所変更はちゃんと反映されたのかな…。」
そんな疑問は残りましたが、とりあえず現住所へメールが届いたということで、ひとまずはホッとしました。
ただ、ここまで何度も電話をして、駅へ行き、メールを書き、たらい回しになってきたことを思うと、「もう少しスムーズな仕組みにならないものかな…。」という気持ちは最後まで残りました。
まとめ
数今回は完全に私の不注意から始まった出来事でした。
「あとでタッチしよう。」
「数秒くらい大丈夫でしょ。」
そんな油断が、まさかAU$298(約3万円弱)の罰金につながるとは思ってもいませんでした。
もちろん、その後の問い合わせや住所変更では「オーストラリアらしいなぁ…。」と思うような場面もたくさんありましたし、正直モヤモヤする対応もありました。
それでも、一番悪いのは乗車してすぐにMykiをタッチしなかった私。
これは素直に反省です(笑)。
日本からオーストラリアへ来て、まさか違反切符を切られるなんて…。
「日本人の恥だぞ!」なんて言われたら、「その通りです…。」としか返せません😂
今回の一件で懲りたので、今ではトラムへ乗ったら何より先にMykiをタッチすることを徹底していますし、残高もアプリでこまめに確認するようになりました。
もうAU$298なんて高すぎる勉強代は二度と払いたくありません(笑)。
これからメルボルンへ留学やワーホリで来る方は、ぜひ私を反面教師にしてください。
「乗ったらまずMykiをタッチ。」
本当にこれだけです。
「あとでやろう。」は意外と命取りになります(笑)。
たらいまわしにされると本当にイライラしますし。
皆さんは、僕みたいにブログのネタが増えるような失敗はせず、安全で快適なメルボルン生活を楽しんでくださいね。
